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BMW・・・メーカー&ディーラーの安全性への姿勢に関する考察~第2回 【事件の発端・・・オイル流出】 [BMW R1150RT]

※ この記事は連載ですので、初めてご覧頂く方には、何の話かわからないと思います。よろしければ、どうぞ最初からご覧ください。 → 連載スタート記事へ

【2007年12月02日(日)~03日(月)】


【情けないエンジン始動】


話は、今から3年ほど前にさかのぼります。


12月2日、この日は朝から天気が良かったので、ふらっと伊豆あたりに日帰りソロツーリングをすることにしました。

しかし、快晴といえども、この日は、大変寒く外気温はかなり低め。


午前9:30分、いざ出発せんと、スタートボタンを押すもエンジンがかかりません。何度かトライするもダメ。完全にバッテリー上がりです。

9月10日にツーリングで乗った以降、仕事が忙しく、まったくRTの相手をしてやれる機会がなかった為でしょうか?

騒いでも仕方がないので、12時まで充電。食事を済ませてエンジンをかけると無事、火が入りました。

旅先でのバッテリートラブルは避けたいので、RTの購入元であるKディーラー(千葉県市川市)のY工場長に電話をしました。



「エンジンがかかるのであればとりあえずは大丈夫ですが、一日走ってもバッテリーが弱いようならバッテリー自体の劣化も考えられるので、そのときは一度、工場に持ってきてください」との返事でした。


この日まで私の中では、Y工場長という人は、プロフェッショナルエンジニアであり信頼のおける人物でありました。


・・・・ともあれ、出発!



【快適な伊豆ツーリング】

果たして、その後の伊豆への走行はトラブルもなくエンジンも快調♪ 久しぶりの快適なツーリングを満喫する私でありました。


伊豆ライド-1.jpg


さて、何の目的もなくふらっと訪れた伊豆でしたが、東伊豆の赤沢には私の仕事上のお客様であり、私と同じRTオーナーでもあるS氏のお宅があります。

せっかくだから、ちょっとお顔を拝見しようということになり、あたりが薄暗くなりかけた午後5時00分 S氏宅にお邪魔し、美味しい手料理などをご馳走になり四方山話に花を咲かせました。


【午後8時20分 暖気のためアイドリング】

S氏宅の暖炉のゆらめく美しい炎を写真に残そうと思った私は、RTのトップケースにある一眼レフカメラを取りにいきました。
(8時20分という時刻はデジカメの撮影データから割り出したものです)


揺らめく炎-1.jpg

外にでると、暖かい伊豆とはいえ外気は極めて低く、吐く息は白く、震えが走るほど。
 
出発時にバッテリーが弱っていたことを思い出した私は、「かかるかいな?」と不安にかられ、チョークを使いエンジンをかけてみました。

結果は、多少もたつきはしたものの無事始動してくれました。


そして、エンジンがかかることを確認した私は、始動後すぐにチョークレバーを戻しました。


これは、このバイクの取扱い上の注意事項として「チョークを使ったままのアイドリングはエンジンが過熱状態となりカウルが焼けるので始動したら必ず戻してください」という注意をディーラー(モトラッド京葉)から受けていたので、習慣化していることです。

これはRTオーナーならば誰でも知っている・・・・そして注意している事項でしょう。



【止めたつもりが・・・】


さて、ここからが私の失敗であり、私の過失です。


「2~3分アイドリングしたらまた戻ろう」とか思って(寒いので)家に入ったのでしょうか?
それともうっかり忘れたのでしょうか?


いずれにしても、アイドリング状態のままにしてしまったようなのです。

【ようなのです】・・・・というのは、自分では止めたつもりでいたのに、そうでなかったためにこのような表現にしました。

・・・・しかし、事実は「結果が物語る」です。


なお、アイドリング状態ではあっても、チョークを戻し忘れていた。ということはありません。
なぜならば、チョークを上げた状態のエンジン音はかなり大きい音となります。

深夜でもやかましい大都会ならともかく周囲は話し声さえ顰蹙をかうような寝静まった伊豆の別荘地。
チョークを戻していなければ、家の中でさえそれはわかります。


これは、同じ時間に試してみればすぐにわかることです。





【午後11時頃・・・オイルが・・】

のんびりと泊まっていきたいものの、明日は仕事があるので深夜に帰宅することにしました。

ジャケットを羽織り、ひとときの滞在のお礼を済ませたところで、暗い別荘前の駐車場・・・バイクに近寄ろうとすると・・・・・・なにやら足下が滑ります。

?????」と不審に思った私の足下には大量のオイルが流れているではありませんか!!!!!


慌てて愛車RTを懐中電灯で照らしてみると、あろうことかエンジンオイルの点検窓が溶解しており、そこからエンジンオイルが流れていたのです。


オイル流出-01-1.jpg
RTの血のようなオイル流出



オイル流出-02-1.jpg
溶けたエンジンオイル点検窓



エンジンは触れるくらい・・・というよりも外気によって鉄が冷やされていたくらいですから、この状態になってからだいぶ時間が過ぎている推測されます。


いったいどのくらいの時間でこの状態になったかは、わかりません。



いずれにせよ、バイクは走行不能です。



本来ならばもはや帰宅は断念せざるを得ない最悪のシチュエーションですが、有り難いことに、S氏のご好意によりS氏所有のRTをお借りすることができたので、当日は無事帰宅することができました。


なお、ガレージをオイルまみれにしてしまったのに、「気にしないでいいよ」と言ってくださったS氏の優しい思いやりには心より感謝申し上げます。


→ 第3回【アイドリングでエンジン崩壊?】へつづく









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コメント 6

rascal

こんばんは。
私のマシンは1200RTですが・・・
基本的に暖気の必要は無いと納車の時に説明を受けました。
購入はヤナセです。
空冷エンジンなので走行風を受けないアイドリング状態ではエンジン
が加熱され過ぎる場合があり、エンジンを傷める事もあるので・・・
暖気運転は逆効果であると言われたと記憶しています。

オイルが噴出してしまうとはビックリです。

参考になる記事をありがとうございます。
by rascal (2010-09-28 04:14) 

ひかるさんぺい

rascal さん

コメントありがとうございます。

そのとおりなんですよ。暖気は必要がない・・・というよりしてはいけない・・・というバイクなんですね。

取説はよく見ないとだめですね。

ただ、私がかつて乗っていたオフ車もVツインのハーレーも空冷でしたが、アイドリングでトラブルことはありませんでした。

BMW社はあれだけの素晴らしいテクノロジーがあるのだから、加熱しないような抜本的な対策(たとえば一定温度を感知すると自動的にエンジンがストップするとか・・・)を検討してほしいところです。

また、オイルの点検窓の素材を耐熱性のものに見直す・・・とかもできることなんじゃないかと思います。

気がつくと200キロ近い速度域に簡単に入るバイクですが、事故に気をつけて楽しいバイクライフを送ってください。
by ひかるさんぺい (2010-09-28 06:58) 

ひかるさんぺい

KENTAさん
thisisajinさん

niceありがとうございました。
by ひかるさんぺい (2010-10-12 18:07) 

ブラック&マッカイ

ディーラー名を明かさないと書いてましたが明かしていますよね。
モトラッド京葉ですか?
by ブラック&マッカイ (2013-06-10 17:52) 

ひろたん K100

大変参考になります。
しかしながら3ヶ月エンジンかけなかったバイクで暖機運転3時間というのは やはり無理が重なった感じもします。
話のもってゆきかたで拗れたのだと思いますが、最終結果(修理28万)というのが御納得可能な範囲だったとするなら、もう少しソフトな落とし所あったのでは?とか勝手に想像してしまいます。
所詮外車デイーラーとか出入りは激しいし本社との狭間で担当者の権限も無いので仕方ないのでしょうね。
by ひろたん K100 (2018-08-14 08:14) 

07GS嬢

車庫内に見えるけど、一酸化炭素中毒で被害者出すよりは良かったと思いなよ。
下手すると加害者よあなた。
by 07GS嬢 (2018-12-06 14:07) 

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