BMW・・・メーカー&ディーラーの安全性への姿勢に関する考察~第3回 【アイドリングでエンジン崩壊?】 [BMW R1150RT]
※ この記事は連載ですので、初めてご覧頂く方には、何の話かわからないと思います。よろしければ、どうぞ最初からご覧ください。 → 連載スタート記事へ
【2007年12月06日(木)】
愛車RTをS氏宅に預けっぱなしというわけにはいきませんし、S氏のRTも早くお返ししないといけないので、休みをとって伊豆まで引取りにいきました。
Kディーラーを通しレッカーで静岡県の伊豆高原から千葉県の市川までの長距離搬送です。
この非常識的なトラブルはてっきりメーカーに責任があると思っていたので(要するにクレーム扱い)、まさかレッカー費用を全額請求されるとはこのときは知るよしもない私でした。
ちなみに後日、請求されたレッカー費用は54,000円也。
工場に到着したところで、さっそくY工場長に現車の確認をしてもらいました。
Y氏の見立ては次のようなものでした。
「停車した状態でエンジンが掛かっており(アイドリング)、結果的に200度以上に過熱し、オイル点検窓が熔解し、オイルが噴出したことが考えられる。・・・・が、明確な原因は不明としかいいようがない。」
Y氏の名誉のために補足しますが、ここで「明確な原因は不明としかいいようがない」というコメントになったのは、この時点では私が「エンジンは確かに切ったはずなのだが・・・」という説明をしたからでしょう。
恥ずかしい話ですが、とかく人間というものは自己を護るために、都合の悪い記憶はあいまいになる生き物です。
私の記憶違いもその手のものでしょう。
しかし、(前回の記事でも述べたとおり)私自身は、エンジン始動確認後、いったん切った・・・・つもりでしたが『エンジンが高温になった』という事実・・・・そして発見当時『ライトが点灯していた』という事実がある以上、私がエンジンを切り忘れていたことは100%間違いないですし、それを否定するつもりはありません。
・・・・・しかし・・・・・
【アイドリングで走行不能に!?】
エンジンを切り忘れていたことは事実(私の過失)だとしても・・・・・長時間アイドリングしているだけでエンジンオイルの点検窓が溶け、エンジンオイルが流出し、走行不能の状態になるようなことがあってよいものなのでしょうか?
今回は、S氏宅駐車場であったこと・・・・そしてS氏の愛車をお借りすることができた為に、難を逃れたものの、これが車も通らない山の中だったらいったいどうなっているのでしょうか?
私は、過去においてRT以外にも9台のバイクに乗り継いできましたが、『アイドリングでエンジンがオシャカになる』というバイクは一台もありませんでした。
(環境問題的に良い悪いは置いておいて)過去には寒いキャンプ場などで、バイク仲間と数時間アイドリング状態でエンジンに手をかざして、暖をとりながら酒盛りしたこともあります。
また、数件のバイクショップのオーナーに聞いても「数十年店をやっているが、アイドリングで走行不能になるバイクなんてお目にかかったことががない」とのことでした。
RTは水平対向の空冷エンジンです。
空冷なので『走って風で冷やさないと高温になる』という理屈はもっともです。
しかし、私がかつて乗っていたバイクは全て空冷エンジンでしたが、アイドリングで加熱して深刻な損傷を負うようなことは皆無でした。
『RTはフルカウルなので、熱がこもりやすい』ということは考えられそうです。
しかし、RT以外にもフルカウルのバイクはたくさんありますが、やはりアイドリングでエンジン破損・・・という話はいろいろ調べてもみあたりませんでした。
もしも、アイドリングで高温になるということがマシンの設計上避けることができないのならば、シリンダー内が一定の温度になったら自動的にエンジンがストップするセンサーをつけるなどの対策は天下のBMWのテクノロジーをもってすれば可能なことではないのでしょうか?
エンジンオイル点検窓が溶け、オイルが流出する可能性が高いのならば、窓を溶けにくい材質に変更することもできるのではないでしょうか?
そういう安全対策をなんら検討することなしに、ただ「アイドリング厳禁」というオーナーの自主管理のみで済ませてしまうのは、人の命を預かる自動車メーカーの姿勢としては甚だ疑問が残ります。
所詮、人間は100%完璧な生き物ではないのですから・・・・
・・・さて、Y工場長の対応はいかなものだったのでしょう。つづきは後日
→ 第4回【ユーザーズマニュアル】につづく
【2007年12月06日(木)】
愛車RTをS氏宅に預けっぱなしというわけにはいきませんし、S氏のRTも早くお返ししないといけないので、休みをとって伊豆まで引取りにいきました。
Kディーラーを通しレッカーで静岡県の伊豆高原から千葉県の市川までの長距離搬送です。
この非常識的なトラブルはてっきりメーカーに責任があると思っていたので(要するにクレーム扱い)、まさかレッカー費用を全額請求されるとはこのときは知るよしもない私でした。
ちなみに後日、請求されたレッカー費用は54,000円也。
工場に到着したところで、さっそくY工場長に現車の確認をしてもらいました。
Y氏の見立ては次のようなものでした。
「停車した状態でエンジンが掛かっており(アイドリング)、結果的に200度以上に過熱し、オイル点検窓が熔解し、オイルが噴出したことが考えられる。・・・・が、明確な原因は不明としかいいようがない。」
Y氏の名誉のために補足しますが、ここで「明確な原因は不明としかいいようがない」というコメントになったのは、この時点では私が「エンジンは確かに切ったはずなのだが・・・」という説明をしたからでしょう。
恥ずかしい話ですが、とかく人間というものは自己を護るために、都合の悪い記憶はあいまいになる生き物です。
私の記憶違いもその手のものでしょう。
しかし、(前回の記事でも述べたとおり)私自身は、エンジン始動確認後、いったん切った・・・・つもりでしたが『エンジンが高温になった』という事実・・・・そして発見当時『ライトが点灯していた』という事実がある以上、私がエンジンを切り忘れていたことは100%間違いないですし、それを否定するつもりはありません。
・・・・・しかし・・・・・
【アイドリングで走行不能に!?】
エンジンを切り忘れていたことは事実(私の過失)だとしても・・・・・長時間アイドリングしているだけでエンジンオイルの点検窓が溶け、エンジンオイルが流出し、走行不能の状態になるようなことがあってよいものなのでしょうか?
今回は、S氏宅駐車場であったこと・・・・そしてS氏の愛車をお借りすることができた為に、難を逃れたものの、これが車も通らない山の中だったらいったいどうなっているのでしょうか?
私は、過去においてRT以外にも9台のバイクに乗り継いできましたが、『アイドリングでエンジンがオシャカになる』というバイクは一台もありませんでした。
(環境問題的に良い悪いは置いておいて)過去には寒いキャンプ場などで、バイク仲間と数時間アイドリング状態でエンジンに手をかざして、暖をとりながら酒盛りしたこともあります。
また、数件のバイクショップのオーナーに聞いても「数十年店をやっているが、アイドリングで走行不能になるバイクなんてお目にかかったことががない」とのことでした。
RTは水平対向の空冷エンジンです。
空冷なので『走って風で冷やさないと高温になる』という理屈はもっともです。
しかし、私がかつて乗っていたバイクは全て空冷エンジンでしたが、アイドリングで加熱して深刻な損傷を負うようなことは皆無でした。
『RTはフルカウルなので、熱がこもりやすい』ということは考えられそうです。
しかし、RT以外にもフルカウルのバイクはたくさんありますが、やはりアイドリングでエンジン破損・・・という話はいろいろ調べてもみあたりませんでした。
もしも、アイドリングで高温になるということがマシンの設計上避けることができないのならば、シリンダー内が一定の温度になったら自動的にエンジンがストップするセンサーをつけるなどの対策は天下のBMWのテクノロジーをもってすれば可能なことではないのでしょうか?
エンジンオイル点検窓が溶け、オイルが流出する可能性が高いのならば、窓を溶けにくい材質に変更することもできるのではないでしょうか?
そういう安全対策をなんら検討することなしに、ただ「アイドリング厳禁」というオーナーの自主管理のみで済ませてしまうのは、人の命を預かる自動車メーカーの姿勢としては甚だ疑問が残ります。
所詮、人間は100%完璧な生き物ではないのですから・・・・
・・・さて、Y工場長の対応はいかなものだったのでしょう。つづきは後日
→ 第4回【ユーザーズマニュアル】につづく
なんだか大変でしたね
アイドリングで点検窓が溶けるとは考えられないトラブルでしたね。
by たくや (2010-09-29 09:13)
たくやさん ご無沙汰してます。ブログ拝見しましたが、たくやさんのロードスターもリコール対象車だったんですね。
ちなみに私のRTは、購入当初2回ほどリコール箇所がありました。
欠陥の責任はメーカーなのに市川までオーナーが持ち込まなければ受け付けないという高飛車な姿勢にも当時腹がたったものです。
これから気持ちのいいシーズン、バイクライフを楽しんでください。
by ひかるさんぺい (2010-09-29 11:35)
冷静に考えてみると・・・
同じタイプのエンジンが皆長時間アイドリングで同じような症状が
出ないとリコールにはなりにくいのではないでしょうか?
もしかしたら何か偶発的な要因があるとしたら・・・
新車保障期間中じゃないと無償修理は難しいかと思います。
ウチのRTも購入5年を過ぎ延長保障も切れたので心配しています。
保障期間中にはインジェクター不良と電子サスペンション(ESA)
の不具合は新品パーツ交換で対応してもらったので。
その辺は店によって対応も多少違うかもしれませんが。
リコールに関してはホンダも近所のディーラーに持ち込みですよ。
ただしホンダは些細な事でもリコール対処はします。
ある車種でキャリアに過積載した人がいて・・・
キャリアの付け根のフレームが折れるという事件がありました。
その人がホンダにクレームを入れたところ・・・
フレームの1点にだけ加重が掛からないように設計した新型のキャリア
にチェンジして無償交換という対処になりました。
過積載さえしなければチェンジ前のキャリアでも問題ないのです。
チェンジ前のキャリアの方が小ぶりでスマートなデザインなので
交換しないで使い続けてる人も多いです。
by rascal (2010-09-30 00:15)
rascalさん
私のような「うっかり八兵衛」がたくさんいて、みんながアイドリングでエンジン崩壊したらリコールになるかもしれませんね(笑)
このトラブル(損傷)に関しては、まぎれもなく私がマニュアルを遵守しなかった過失であることは間違いありません。
取説はシビアに見ないといけませんね。・・・これはいい勉強になりました。
しかし、問題はこれだけじゃないんです。・・・詳細は今後のブログ記事で・・・
>リコールに関してはホンダも近所のディーラーに持ち込みですよ。
BMWだけじゃなかったんですね・・・・
それにしても過積載した人にあきらかに過失があるのに新型キャリアに交換するあたりがホンダらしい対応ですね。
なぜ、ホンダらしいというかについては、この連載ブログを最後までご覧いただければ「なるほど」とご理解いただけると思います。
RTは乗れば乗るほど調子があがってくるバイクと聞いています。
長く可愛がってあげてください。
by ひかるさんぺい (2010-09-30 01:27)
KENTAさん
niceありがとうございました。
by ひかるさんぺい (2010-10-12 18:08)
空冷を アイドリングでほっとくとか
頭おかしいですよ
常識的に有りえません。
by よう (2018-09-27 00:49)